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会長短信

第21回認定薬剤師認証研修機関協議会報告

第21回認定薬剤師認証研修機関協議会(CAPEP)が3月10日日本薬学会長井記念館で開催された。開催担当機関は一般社団法人日本病院薬剤師会(会長 木平健治氏)であり、26研修機関の代表が出席した。平成塾からは田口恭治副会長兼学術部長とさらに本年1月から平成塾運営委員として会の運営にご協力をお願いしている関根克敏町田薬剤師会会長とともに参加した。CACPEPの成り立ちや理念等は昨年の8月の本欄で説明したので割愛するが、議事の前に前回同様、厚労省医薬情報室長/薬事企画官 紀平哲也(きひら てつなり)氏による特別講演「薬剤師を取り巻く議論と生涯研修」が行われた。7つのテーマ「①偽造品流通防止の対応、②行政事業レビュー、③診療報酬・調剤報酬改定、④かかりつけ薬剤師・薬局における評価指標、⑤薬局における適正な業務の確保、⑥規制改革推進会議、⑦薬剤師が職能を果たすために」が取り上げられた。前回の内容をさらに進めたテーマも多く薬剤師のあり方から偽薬問題その後の処分や偽薬事件に伴う医薬品の譲渡時の書面記載事項の変更等の再発防止策を含めた省令の改正・診療報酬や調剤報酬の改定・かかりつけ薬剤師・薬局に係る評価指標(KPI)のより具体的な指標の提示・薬学教育と生涯教育の話題など今回も広範な内容であった。議事では役員改定が審議され、次期2年間の任期で会長に星薬大の湯本哲郎先生、幹事に薬学ゼミナール生涯学修センターの木暮喜久子先生が、会計に私に決まった。事務委託については継続審議となり、また、CPCプロバイダーの本協議会(CAPEP)への参加はあくまで各団体・組織の自由意志であることが確認された。

4月より京都薬科大学がCAPEPに加わることが紹介され、今回は議決権のないオブザーバーとして参加された。薬科大学・薬学部として参加しているのはこれで10団体となった。参加順に挙げると東邦大薬学部・慶応大薬学部・明治薬科大・神戸薬科大・新潟薬科大・北海道薬科大・星薬科大・日大薬学部・昭和大薬学部である。10の薬科大学・薬学部の教員や事務員が参加し、薬事企画官の特別講演や生涯教育制度に関わる審議や報告事項に真剣に耳を傾け、議事に参加している姿を見ていると、学部教育の現場においても生涯教育の重要性が認識されていると強く感じた。薬学での生涯教育制度はまだ緒に就いたばかりであり、関係者が知恵を絞って国民(患者)のための制度を構築していかねばならないのであるが、そのためには官民力を合わせて問題点のあぶり出しと解決策の探求を継続的に実行していくことが必要であろう。

恒例の情報交換会では次年度平成塾通信講座の教科書として採用が決まっている「薬物治療学(南山堂)」の編者である東邦大学の吉尾隆教授にその旨をお伝えしたところ、新版(改定7版)が今月中に出るとの情報が伝えられた。受講者は最新版を手に学習することになる。吉尾教授の話を引くまでもなく評判の良い書籍であるので、是非平成塾通信講座に参加して綺麗なイラストを味わって頂きたいと思う。 

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