【189号】-平成塾薬剤師支援講座-毒と薬と人間のかかわり-日本薬科大学教授・船山信次氏
[平成28年12月18日(日)14:00-15:30於:昭和薬科大学第二教室]
ある化学物質が望ましい作用をした場合、人はその化学物質を「薬」として賞賛する。これに対してその化学物質が人に対して望ましくない作用をした場合、その化学物質を「毒」として恐れ、嫌う。全く同じ化合物でも、場合によっては毒と云われ、場合によっては薬と云われることがある。医食同源(1972年初出)は和製造語であるが、私は『毒/薬=薬毒同源』という言い方をしている。毒や薬というのは、何時も人間の側の都合で呼ばれるだけで、その化学物質の責任ではない。毒は化学物質であるが、毒というのはある化学物質に固有の符牒ではなく、そこに人間が介在しないと毒にはならない。
毒があるのになぜ食べられるのか(PHP新書)、毒と薬の世界史(中公新書)、図解毒の科学:毒と人間のかかわり(ナツメ社)、 毒草・薬草事典(サイエンス・アイ新書)、民間薬の科学(サイエンス・アイ新書)。