【69号】第39回定時代議員会終わる[3]
10分の休憩後第3号議案、一般社団法人昭薬同窓会(案)の提案を会長が行った。提案趣旨は以下の通り。なお、代議員からの質問の内一部については、会長短信として既に回答している。
「一般社団法人化に向けて」
従来、同窓会等の組織に対し、社会的責任を持たせるということで、『中間社団法人』という制度が存在しました。しかし、資格が限定的であったため、制度としては行き詰まりが見られ、一方、行政改革という社会的な変化が求められ『一般社団法人』に一本化されました。我々は、同窓会の今後の活動を考える上で、『権利能力なき社団』という、曖昧な組織ではなく、社会的な責任を担える組織として『一般社団法人化』を目指すことにしました。
「般社」を目指す目的として
①1981年4月1日に施行された同窓会会則は、その後4回の改正が行われてきましたが、30年の歴史的経過の中で、条文の中には既に組織実態との関係で、そぐわない条文が存在しており、改正の必要が求められた。
②今後、会員の納入会費のみで運営する事態を迎えた場合、現在の代議員直接参加の代議員会運営は交通費のカットという自体を考えた場合、運営不可能であり、「書面評決」の導入をせざるを得ません。「般社」かした場合『一般社団法人及び一般財団法人に関する法律』により、「書面評決及び電磁媒体評決」が認められており、民主的な会運営を保証しながら合理化を図ることが可能だと考えます。
③同窓会としての事業を行う際、製薬企業等の協力を得る際、”医療用医薬品製造販売業公正取引協議会”では、同窓会に対する寄付等の財政支援は認めていないとされています。しかし「般社」化した場合、研修会等のバックアップという形が取れないかどうか、相談の可能性があるのではないかと考えています。つまり外部からの財源を受け入れやすい組織にすることが必要だと考えます。
④平成22年(2010年)公益社団法人薬剤師認定制度認証機構の承認を得て、現在昭薬同窓会平成塾として活発な活動を展開しています。しかし、今後当会が認定を実施するとなった場合、何ら法的に保証のない会の名称で認定書を交付することは努力した受講者に対し甚だしく礼を欠くことになります。また、機構の承認を得る時に法人化を目指して欲しいという意見があり、法人化を目指すとの回答をしています。平成24年当会は再評価を受けることになっており、認定の取り消しを受けないためにも法人化の申請は本代議員会において御承認を得て、会終了後の速い時期に手続きを終了させたいと考えております。本定款については「下川委員会」(議案p5参照)において御審議頂き、本日御提案するまでに仕上げて頂きました。なお、本定款については、司法書士法人黒崎事務所の確認を得ており、法的には何ら問題がないという答申を得ています。
厚生労働省医政局長の「医療スタッフの協同・連携によるチーム医療の推進」の中で薬剤師のチーム医療への参画がいわれており、より医療に密着した研修が求められています。また、最近行われた訴訟で、薬剤師の処方監査に対し、医師の処方に介入することが求められる判決が出されており、その意味でも薬剤師の知的向上が求められる状況があります。つまり平成塾における研修は今後ますます重要性を増すと考えられ、その意味でも組織の社会的責任の確立が求められています。
⑤昭薬同窓会は昭和薬科大学卒業生の唯一無二の同窓会であり、法人化することによって、国にそのことを認めて貰う意義があることを御理解頂きたいと思います。つまり他から侵されることのない同窓会としての地位を確立する。更に学校法人との友好的な関係の確立を図るためにも、財政的な負担を掛けない会運営を確立することが重要であると考えている所です。我々の置かれている状況を考え、更に喫緊の課題であるということを御理解の上、定款の御承認を頂ければ幸いです。
次ぎに質問を頂いている部分について、御説明します。
[1]会費の金額が定款上に記載されていないが?
[2]総会は全員総会でなくていいのか?
[3]第24条 社員総会の議事については、法務省令で定めるところにより議事録を作成する。となっているが署名人は必要ではないか?
[4]第30条 第一項 理事会は、その決議によって理事の中から代表理事1名を選定するとなっているが、総会で承認する必要はないのか?
【上記ご質問に対する回答は「会長短信/一般社団法人定款に関する事項」参照】
提案について、長崎支部益田宣弘代議員、神奈川北相支部高取 亨代議員等多くの代議員から質問・意見が述べられたが、条文の多くは法律に基づいて作成されており、司法書士事務所での校閲を得ており、本定款は会運営の基本法とし、詳細な事項は運営細則をその都度決定して運用する等の説明を受け、賛成多数で承認された。
第4号議案「一般社団法人昭薬同窓会理事・監事選出要綱」については、栃木支部稲瀬 實代議員等から、文書の整合性について意見が出され、修正を含め次回代議員会冒頭で承認を得る等の会長答弁があり、同時に提案されていた『従来、内規等として決定している各規定について、各条文の「昭薬同窓会」は自動的に「一般社団法人昭薬同窓会」と読み替えることの御承認を頂きたい』とする提案も含めて賛成多数で承認された。
代議員並びに代議員会運営に御協力頂いた各位に感謝致します。