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会長短信

平成塾活動再始動

新執行部体制になって最初の平成塾薬剤師業務支援講座が一昨日〔平成29年7月23日(日)〕開講された。演者には旧知の東邦大学医療センター佐倉病院腎臓内科准教授大橋靖先生にお願いした。佐倉病院にはこれまで透析設備がなく、その立ち上げを含め、本院である大森病院から移られて奮闘中と伺った。詳細な講演内容は何れ会報で紹介する予定であるが、慢性腎臓病chronic kidney disease (CKD) について薬の腎機能に対する影響や検査マーカーについて易しく解説して頂いた。腎臓病ということもあり関心も高く、多くの薬剤師さんが受講された。HPで見つけて急遽、参加された方もおられたと聞き及んでいる。印象的であったのはポリファーマシー問題である。透析患者で多くの薬を飲まなければならない場合、例えば、高血圧に対しては減塩を、肥満には中性脂肪を抑える食事を勧めるなど、少しでも薬を減らせるように指導しているとのことであった。薬や加療を減じる方向に向けるのは医療の本質であり、薬剤師であれば薬の量や種類を減じる方向で指導することになる。医師と薬剤師からそれぞれ同じ内容の指導を受ければ良い方向に進むと考える。しかし、両者とも患者と接する時間に限りがあることも理解しているつもりである。最後に、お薬手帳にCKDシールを貼ることを提唱されていた。つまり、調剤時にCKD患者であるかどうかを調剤者が知っていることは重要であるとの認識からスタートしている。腎臓専門医に対するアンケート調査では処方箋監査時の腎機能チェックは約28%で行われているに過ぎず、7割以上がしていないという結果となっている。腎機能に影響を与える薬が6割を超えるという現実に接したとき、今後「お薬手帳にCDKシールを!」運動を展開するのも有用かも知れない。

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