【153号】かかりつけ薬局再編

2015/06/11会長短信

塩崎恭久厚生労働大臣は5月26日の経済財政諮問会議で、「中長期的視点に立った社会保障政策の展開」を提出した。医療費適正化計画の前倒しと加速化、全薬局をかかりつけ薬局に再編する薬局ビジョンの策定などを示した。

社会保障の充実強化では、平成30年度に改訂予定の医療費適正化計画の前倒し、加速化を図り、効率的な医療提供体制を構築する。保険者の努力を踏まえて交付額を決める保険者の努力支援制度は、30年度からスタートするが、同制度の趣旨を現行の補助制度に前倒しで反映させる。

「患者のための薬局ビジョン」を策定し、全国5万7千の薬局全てを患者本位のかかりつけ薬局に再編する。ビジョンは年内の公表を予定する。現行の門前薬局中心の医薬分業から、薬剤師がチームの一員として参画することを促進する。調剤報酬におけるかかりつけ薬局の評価として、*在宅での服薬管理指導、*かかりつけ医と連携した服薬管理、*後発医薬品の使用促進、*門前薬局の評価の見直し………を例示した。

後発医薬品の使用促進では、後発医薬品の数量シェアを60%以上とする目標達成時期を29年末から1年前倒しして28年度末とし、新しい次期目標を32年度末に80%以上とする。80%以上を達成したときの薬剤費の削減効果は、1.0兆円と推計する。

保健医療2035策定懇談会の論議のポイントも紹介。保健医療を技術革新活用のシステムに再構築して経済財政の貢献を目指す。具体的なアクションとして、医療分野の番号を用いた情報統合、アウトカム指標に基づく報酬体系、過剰医療の削減をあげた[社会保険旬報,No.2605:4(2015.6.1.)]。

患者がかかりつけ薬局のメリットを実感できるような調剤報酬体系にするため、▽在宅での服薬管理・指導や24時間対応など、地域のチーム医療の一員として活躍する薬剤師への評価、▽かかりつけ医と連携した服薬管理に対する評価、▽処方薬の一元的・継続的管理に対する評価、▽薬剤師の専門性を生かした後発品の使用促進に対する評価、▽いわゆる門前薬局に対する評価の見直し………等を軸に、次期改定以降、数回にわたる改定で対応するよう、中央社会保険医療協議会で具体的に検討すると説明した。

医療費の抑制という命題に火が付いてきたということだろうが、門前薬局に集中している処方箋を一体どうやって散らかそうというのか。診療報酬で値段を下げれば反って患者は門前に行くことになる。本来の医薬分業の姿にすると云うことに門前薬局の経営者以外誰も反対しないだろう。しかし、やろうとすれば難しい。

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