2023年度 第2回 超高齢社会における薬剤師のための薬物療法

問題１　尿路感染症に関する記述のうち正しいのはどれか。１つ選べ。

a) 尿路感染症は、細菌の下行性感染が主となる。b) 尿路感染症とは、尿の通り道である尿道口から菌が侵入し、体内で繁殖する感染症の総称をいう。c) 上部尿路感染症では排尿痛、頻尿、血尿といった尿の症状が中心になる。d) 下部尿路感染症では高熱、腹痛、吐き気といった症状が出ることがある。

問題２　尿路感染症に関する記述のうち正しいのはどれか。１つ選べ。

a) 尿路感染症の原因はほとんどの場合が大腸菌などの細菌で、ウイルスによる感染はない。b) 淋菌やクラミジアなどの性行為によって感染する病原菌が原因となることはない。c) 尿路感染症は女性で起こりやすい傾向がある。d) 膀胱炎は上部尿路感染症の一つである。

問題３　無症候性細菌尿について誤っているのはどれか。１つ選べ。

a) 自覚できる感染症状がないのに、尿中に細菌や白血球が検出される症状をいう。b) 女性に見られる場合が多い。c) 抗菌薬による治療対象である。d) 妊婦で尿路感染症の既往がある場合、急性腎盂腎炎を起こしやすいので，治療が必要となる。

問題４　尿路感染症の治療に関する記述について、誤っているのはどれか。１つ選べ。

a）尿路感染症の治療は、抗菌薬による薬物治療が中心になる。b）抗菌薬を投与し始めて早い段階で症状の改善がみられた場合、耐性菌の発現を予防するために投薬を中止するほうが良い。c）治療中は尿路に住み着いた細菌をしっかりと排出する必要があるため、水分を取って尿をたくさん出すようにする。d）SGLT-2阻害剤による糖尿病治療を受けている患者の場合、特に陰部の清潔を保つ必要がある。

問題５　腎盂腎炎に関する記述について、誤っているのはどれか。１つ選べ。

a) 腎盂腎炎は上部尿路感染症の１つである。b) 腎盂腎炎は膀胱炎の前に起こることが多い。c) 腎盂腎炎の多くは左右対にある腎臓のうち、片方に起こる。d) 腎盂腎炎の原因となる病原菌の多くは大腸菌である。

問題６　腎盂腎炎を併発する要因として該当しないのはどれか。１つ選べ。

a) 性周期（生理）や性行為などによる陰部の不衛生b) 尿路通過障害（結石、腫瘍しゅよう、前立腺肥大 など）c) 尿道カテーテル留置d) 過活動膀胱

問題７　尿路結石に関する記述のうち正しい記述はどれか。１つ選べ。

a) 結石の大部分は膀胱で生成される。b) 日本人では女性の方が発症しやすい。c) 尿路結石のうちのほとんどは下部尿路結石であるd) 尿路結石形成に関与する薬剤が知られている。

問題８　尿路結石の誘因として誤っているのはどれか。１つ選べ。

a) 尿路の感染b) 喫煙c) 内分泌・代謝異常d) シュウ酸やアルコールの過剰摂取

問題９　尿路結石に関する記述のうち、誤っているのはどれか。１つ選べ。

a) 結石の成分は治療法を選ぶときの参考になる。b) 尿路結石の成分にはコレステロールのように生活習慣が反映されるものがある。c) 尿結石の予防には飲水指導、食事指導、薬物療法が行われる。d) 尿検査では、腎機能や尿酸値、カルシウム値などの異常を確認できる。

問題10　尿路結石の保存的治療に用いられる内服薬として適当なのはどれか。２つ選べ。

a) ウラジロガシエキスb) クエン酸製剤c) アロプリノールd) 尿アルカリ化薬

問題1　過活動膀胱や低活動膀胱に関する記述のうち、誤った記述はどれか。１つ選べ。

a) 過活動膀胱では頻尿となる。b) 過活動膀胱の原因は加齢による膀胱壁の肥厚である。c) 低活動膀胱では残尿となり膀胱炎を起こしやすくなる。d) 低活動膀胱の原因は膀胱の筋力低下と神経機能の低下である。

問題2　低活動膀胱の薬物療法に用いられる薬物はどれか。２つ選べ。

a) 抗コリン薬b) コリン作動薬c) 選択的β３作動薬d) コリンエステラーゼ阻害薬

問題３　シクロホスファミドやイオホスファミドなどの抗がん剤による治療の際、出血性膀胱炎を予防するために併用される薬剤はどれか。２つ選べ。

a) メスナ（ウロミテキサン）b) 利尿剤（フロセミド）c) プレドニゾロンd) ビタミンE