2022年度 シリーズ4 まず習得したい！呼吸器・胸部疾患の病態生理と薬物療法

問題１　上気道炎の説明として、誤っているのはどれか

a) 上気道における急性炎症性疾患の総称であるb) 上気道（鼻腔、咽頭、喉頭）粘膜の 炎症であるc) 呼吸器疾患の中で最も頻度が高いd) 全身症状がつよい疾患は含めない

問題２　上気道炎の病態についての説明のうち、正しいのはどれか

a) 上気道症状として喀痰や咳嗽があげられるb) 下気道症状として咽頭痛、鼻閉、かれ声があるc) 全身症状として全身倦怠感があるd) 全身症状として38℃以上の発熱が多く見られる

問題３　上気道炎の成因について、誤っているのはどれか

a) コロナウイルスb) ライノウイルスc) パピローマウイルスd) RSウイルス

問題４　上気道炎の説明として、誤っているのはどれか

a) 小児で高頻度で見つかる病原体はアデノウイルスであるb) 最も頻度の高い病原体はRSウイルスであるc) 成人で年平均2〜４回罹患するd) 小児で年平均5〜6回罹患する

問題５　上気道炎の成因の説明として、正しいのはどれか

a) ライノウイルス感染は冬に多いb) 高齢者では細菌感染の頻度が増加するc) 空気感染が主たる感染経路であるd) コロナウイルスが原因となるケースは夏に多い

問題６　上気道炎の症状の説明として、誤っているのはどれか

a) 通常感冒の場合、1〜2日で症状が軽減するb) 主たる症状は鼻汁、鼻閉、くしゃみなどであるc) 主たる症状として上気道症状が挙げられるd) 全身症状は軽度な場合が多い

問題７　上気道炎の治療について、誤っているのはどれか

a) 上気道炎の治療にはワクチンが有効であるb) 上気道炎の治療は症状の緩和を第1目標とするc) 症状の緩和には病原体の早期排除と合併症の併発予防が重要であるd) 安静、保温、水分／栄養補給及び対症療法が重要である

問題８　上気道炎の治療について、誤っているのはどれか

a) 鼻症状に対しては抗ヒスタミン薬や吸入副交感神経遮断薬が有効であるb) 喉症状に対してはポピドンヨードによるうがいが有効であるc) 喀痰を伴う湿性咳嗽には去痰薬を用いても良いd) 抗菌薬は原則使う必要はない

問題９　上気道炎の対症療法について、誤っているのはどれか

a) 発熱や疼痛にはイブプロフェンやアセトアミノフェンを用いるb) 生体防御反応を考慮し、治療薬は頓用を基本とするc) 抗菌薬を使用する場合、適正使用のためにガイドラインに従うd) 細菌感染合併症を予防するために抗菌薬の使用は許される

問題10　抗菌薬適正使用のガイドラインにないのはどれか

a) 3日以上の高熱の持続b) 基礎疾患保有者c) 濃厚接触者d) 高齢者

問題１　次のインフルエンザの説明のうち、正しいのはどれか

a) 潜伏期間は感染後4-7日程度であるb) 発熱（通常38℃以下）、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが突然現われるc) ウイルスにはA，B，Cの3型があり、流行するのはA型とB型であるd) ヒト由来のA型ウイルスはブタやトリなどその他の宿主には感染しない

問題２　次のインフルエンザの症状の説明のうち、正しいのはどれか

a) 散発性の発生様式を示すb) 主として上気道症状を示すc) 全身症状が現れ、のちに上気道症状を示すことがあるd) 鼻・喉の腫れが先行する

問題３　インフルエンザの薬物治療についての説明のうち、誤っているのはどれか

a) M2タンパク阻害薬はA型のみに有効であるb) ノイラミニダーゼ阻害薬はA型・B型ともに有効であるc) RNAポリメラーゼ阻害薬アビガンは処方薬であるので、どこでも入手可能であるd) キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬ゾフルーザは単回投与で有効である

問題４　インフルエンザ感染予防についての説明のうち、誤っているのはどれか

a) ワクチン接種は感染後の発症を低減させ、発症した場合の重症化防止に有効b) 流水・石鹸による手洗いは手指などについたウイルスを物理的な除去に有効c) ウイルスはエンベロープに覆われているためアルコール製剤による消毒は効果が薄いd) 体の抵抗力を高めるために十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を心がける

問題５　インフルエンザ感染予防についての説明のうち、誤っているのはどれか

a) 御高齢の方や基礎疾患のある方や睡眠不足の方は人混みへの外出を控えるb) 飛沫感染等を防ぐことができる不織布（ふしょくふ）製マスクを着用するc) 窓開けによる換気は対角線上にあるドアや窓を２か所開放すると効果的であるd) 十分な換気が重要であるが、冬は暖房機に遠いドアや窓を解放すると良い

問題６　インフルエンザ治療薬についての説明のうち、誤っているのはどれか

a) アマンタジン塩酸塩は全てのインフルエンザウイルスに有効であるb) 服用は発症から48時間以内に開始するc) 異常行動は投薬ではなく、ウイルス感染により引き起こされると考えられているd) バロキサビル　マルボキシル（ゾフルーザ）の12歳未満の小児への投与は推奨されていない

問題７　インフルエンザ感染が疑われる場合、取るべき行動として誤っているのはどれか

a) 学校や職場等には対症薬を服用しマスク等で感染防御をすれば出かけても良いb) 飛沫感染対策としての咳エチケットを徹底するc) 安静にして、休養をとる。特に、睡眠を十分にとることが大切。d) お茶でもスープでも飲みたいもので水分を十分に補給する。

問題８　インフルエンザワクチン接種が任意で良いのは次のどれか

a) 65歳以上の高齢者b) 養護老人ホームの入居者で慢性疾患を有する者c) 小児病棟に怪我で一時的に入院した小児d) 糖尿病や腎疾患を有する30代の成人

問題９　肺炎の説明について、誤っているのはどれか

a) 肺炎は原因により感染性肺炎と非感染性肺炎に分類できるb) レジオネラ肺炎はグラム陰性桿菌により起こるので細菌性肺炎に分類されるc) 感染性肺炎のうち細菌性肺炎はβ-ラクタム系が有効であるd) 分類法は治療方針の決定に重要であり、罹患場所分類が多用されている

問題10　細菌性肺炎について、誤っているのはどれか

a) 細菌感染による肺胞性炎症であるb) 白血球数の著しい増加が見られるc) 症状として咳嗽、喀痰、発熱、悪寒が一般的であるd) 市中感染の原因菌として黄色ブドウ球菌が最も多い

問題11　非定型肺炎の鑑別評価の項目にないのはどれか

a) 65歳以上（高齢者）b) 基礎疾患の有無c) 頑固な咳嗽d) 抹消白血球数10,000以下／ml

問題12　肺炎の治療について、誤っているのはどれか

a) 細菌性肺炎の第1選択薬はアモキシシリンまたは広域ペニシリン系薬であるb) インフルエンザ菌による肺炎の場合、ニューキノロン系が第1選択となるc) 非定型肺炎が疑われる場合、マクロライド系・テトラサイクリン系が選択されるd) 黄色ブドウ球菌MRSAによる肺炎の場合、グリコペプチド系が第1選択となる

問題13　肺炎についての以下の説明のうち、誤っているのはどれか

a) 一般に市中感染は予後が良いb) 医療機関内での感染はしばしば予後不良となるc) 市中感染は基礎疾患を有している通院患者に多く見られるd) 医療関係機関内での感染は高齢者が多い

問題14　間質性肺炎の説明のうち、誤っているのはどれか

a) 肺の肺胞を除いた部分に炎症や繊維化が起こるb) ブレオマイシン等による肺の繊維化は低投与量でも起こりうるc) 分子標的薬エルロニチブ投与後6週間以上経過した場合観察されることがあるd) 小柴胡湯とインターフェロンは併用禁忌となっている

問題15　間質性肺炎の分類について、誤っているのはどれか

a) 環境誘因性b) 後期高齢者c) 自己免疫疾患d) 医原性

問題16　間質性肺炎を誘発し、死亡例が報告されていない薬剤はどれか

a) プレドニゾロンb) アミオダロンc) ソラフェニブd) PD-1阻害薬

問題17　間質性肺炎の治療について、誤っているのはどれか

a) ステロイド療法b) 免疫抑制薬c) PD-L1阻害薬d) ピルフェニドン

問題18　間質性肺炎患者の日常生活管理のうち、誤っているのはどれか

a) 喫煙b) 禁煙が困難な場合には禁煙外来を勧めるc) 風邪の予防策としてインフルエンザや肺炎球菌のワクチン接種を勧めるd) 運動不足になると体重が増え、呼吸にはマイナスになる