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旧・会長短信

【91号】「新卒者の企業採用状況」

2012年4月の新卒者の採用状況に関する製薬企業に対するアンケート調査の結果、約190人を採用すると回答した武田薬品が最も多く、最少は約20人を経営戦略に基づき採用するとしたエーザイだという。塩野義製薬174人、中外製薬138人、ノバルティス130人、アステラス約120人。各社は6年制薬剤師をMRや開発職等に配置する予定だという。各社とも実習経験に基づいた臨床現場での「高い専門知識とコミュニケーション能力」に期待する声が上がっているという。バイエル、MSD、リリーの外資系は、新卒者の全てをMRとして採用するという。新卒者の採用人員が少ない企業はアストラゼネカ44人、ファイザー20人となっているが、ファイザーは組織変更などにより適正人員の見直しをした結果としている。

新卒6年制の基本給は、大学院卒の水準に合わせているという。例示されている武田薬品では24万4000円(修士と同額)、大卒が22万円ということで、2万4000円の上乗せになっている。

新卒者に期待することとして、「薬学実習の経験を糧に、より質の高いMR活動を実施して貰えるのではないか」、「将来的に、専門知識・経験を生かして本社などで更に専門性の高い職種で大きな貢献をして貰いたい」等の意見が参照されているが、「4年制と特に変わりません」とする醒めた意見も見られる[RISFAX,第6039号,平成24.3.9.]。

病院の採用状況についてはまだ情報を掴んでいないが、病院の場合は毎年定時採用として決まって人数を採用するのではなく、退職者の穴埋めをするという採用方法であり、全体的に初任給の相場が見えてくるまでには時間が掛かるものと思われる。

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