【同窓会報 第95号】

2008/11/01同窓会報

昭薬ミニミニクイズの解答

【解 答】
・クイズ1  3
・クイズ2  1

【解 説】
胃・食道逆流症とは食道内に酸性の胃の内容物が逆流して逆流性食道炎など様々な症状を起こす疾患の総称である。
胃と食道の境目には下部食道括約筋という食道・胃よりも高圧になる部分があり、胃内容物の食道内への逆流を防止している。下部食道括約筋の機能低下により、また食道裂孔ヘルニア等々の原因で胃・食道逆流は起きる。
代表的な胃・食道逆流症である逆流性食道炎は欧米に多いといわれる。高脂肪食などの食事内容、肥満度の違いにもよるが、ほかにヘリコバクターピロリ(=ピロリ菌)の保菌率が低いことも挙げられている。ピロリ菌は長期間にわたり胃の萎縮をもたらし、酸分泌を低下させる。酸分泌が低下してくると強い酸逆流が起こりにくいとされ、これまでピロリ菌保菌者の多い日本の高齢者には逆流性食道炎は少なかったとされた。
しかしピロリ除菌も多くなり、食事も欧米化が進んでくると、これからの症例は増加してくると思われる。なお胸痛や咳・咽頭の異常感などの非典型的な症状を持っている患者さんの場合、プロトンポンプインヒビター(PPI)を用いて診断する方法がある。PPIは胃酸を完全に抑えるため、胸焼けなどの典型的な症状も。また胸痛、咳などの非典型的な症状も消えるため、内視鏡などを使わない簡便な診断法とされている。診断率は80~90%とされている。
H2ブロッカーはPPIに比べ酸分泌抑制効果が弱く、アルギン酸ナトリウムは粘膜保護剤である。なお治療には酸分泌を抑えるPPIやH2ブロッカー、粘膜を保護するアルギン酸ナトリウム(アルロイドG®など)また膵液の消化作用を抑えるメシル酸カモスタット(フォイパンG®など)が使用されている。

文献:
・中村孝司編 「やさしい逆流性食道炎」
・「自己管理」 P3~19、25~30 (2002年)

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