昭薬ミニミニクイズの解答

2015/10/23同窓会報

ミニミニクイズ H27/9/21 OS1とSGLT2阻害薬の関連

或る日、ツマ子さんが夫の旦那さんに頼まれて、薬局でOS-1を購入してきました。家に帰ってから、薬局で出会った友人の大江巣さんの事でこんな話を夫婦でしています。

ツマ子さん:今年の夏は暑かったので家でもOS-1を随分飲んだけど、大江巣さんのところもご主人が汗っかきなのでよく飲んでいたみたいよ。

旦那さん:夏は終わったけど、今日は庭仕事をするので、飲もうと思ったんだけど、結構飲んでいる人もいるんだね。

ツマ子さん:飲む輸液と言われているから、脱水予防によくのまれているんでしょう。
ところで、大江巣さんのご主人は糖尿病で、お薬を飲んでいるのだけれど、その中の1種類がOS-1の成分と関連がありそうだと息子さんがネットで調べてくれたみたいなの。

旦那さん:糖尿病の薬はいろいろ種類がありそうだけど、どんな薬と関連があるのかな?

ツマ子さん:その薬とOS-1と一緒の飲んでいいのかしら?

大江巣さんのご主人が飲んでいる薬剤
ネシーナ錠25mg
スーグラ錠50
ベイスン錠0.2mg
アマリール錠1mg

Q1:OS-1と関連のある薬剤と考えられるのは以下のどれですか?
①ネシーナ錠
②スーグラ錠
③ベイスン錠
④アマリール錠

A1:②

文献:西 正晴 他 薬理と治療 2003:31(10)839-854
熊野 靖彦 他 薬理と治療 2005:33(12)1225-1238

解説:脱水上状態の予防に経口補水液が使用されることが多い。

その1つのOS-1は消費者庁から許可された特別用途食品であり、個別評価型病者用食品である。効果としては、下痢、嘔吐、発熱、又、経口摂取不足、過度の発汗による脱水状態に適応される。

製品は500mlボトル、200mlボトル、200gゼリーの3タイプがある。

OS-1の成分は100mL当たり、炭水化物2.5g、ナトリウム115mg、ブドウ糖1.8g、カリウム78mg、塩素177mg、マグネシウム2.4mg、リン6.2mgであり、カロリーは100mL当たり、10Kcalとなっている。

OS-1はナトリウム、K,Cl,ブドウ糖等が主成分である。

OS-1は溶質と共役したナトリウムの吸収にSGLT1が関与している。

SGLT(ナトリウム・グルコース共役輸送体)はSGLT1~6迄のアイソファーム(構造は異なるが、同じ機能を持つ蛋白質)が存在する。

SGLT1は再吸収したグルコースを体循環にもどし、SGLT2は再吸収グルコースを血液中に戻す。SGLT1は小腸に存在し、SGLT2は主に腎近位尿細管に存在する。

Q1にあるスーグラ(イプラグリフロジン L-プロリン)錠はSGLT2の阻害薬である。

糖尿病治療薬として発売されているSGLT2阻害薬(スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、アプルウエイ=テベルザ、カナグラ)はSGLT2を阻害して腎尿細管におけるグルコースの再吸収を抑制し、尿中にグルコースを排出して高血糖を是正する。

OS-1は小腸に於けるSGLT1の作用をナトリウム、グルコースの吸収に使い、脱水を防いでいる。

OS-1はSGLT1の作用を期待し、SGLT2阻害薬はSGLT2の作用を阻害して、グルコースを体外に排出する。SGLT1、SGLT2とアイソファームも違い、作用する部位も、小腸と腎近位尿細管の違いがあり、OS-1とSGLT2阻害薬が、作用上、特に競合する事はない。

尚、SGLT2の副作用にある脱水症状の改善にOS-1が使用されることもある。

SGLT2阻害薬は、グルコースを尿中に排泄する為、多尿が起こりやすく、脱水症状には十分注意が必要である。その為水分補給として、経口補水液も推奨されているものの1つである。しかし、糖分も含んでいるので摂り過ぎには注意が必要である。

ページのトップへ戻る